 この日は,終日ずっと総合的な学習の時間でした。なぜかというと,県庁内にある,石川県景観形成推進室が企画した,「いしかわ景観教室」に参加したからです。 この企画は数年前から何度か行われていて,奥能登では,3年前に輪島で行われたのに引き続いての2回目。その時は,初日(1泊2日でした。)の朝,豪雨でした。 雨は午後まで降り止まず,活動の一番の目的(金蔵地区の景観散策)ができませんでした。(DVDを見ました。)  その時に比べたらこの日の朝方までの雨なんて,たいした雨ではありませんでした。しかし,稲刈り関連活動だけは,差し替えになりました。(すいません。雨男は私です。私は,その時も当時の児童と参加していましたから。) 1限目は,多目的教室で,推進室の牧畠さんから「石川県の景観,里山について」 教えていただきました。ちなみに,「景観」を,この時まで「警官」だと思っていた児童もいました。昨日まで,私の話をどう聞いていたのでしょうか?  内容は,分かり易いプレゼンテーションでしたが,児童たちは緊張でガチガチ。なにせ,知らない大人の方々が9人も来ていて,いっしょにテーブルに座っていたからです。簡単な質問にも手が挙がらない児童もいました。 その後,かっこいいバス(児童談)に乗り,春蘭の里の「こぶし(旧宮地小学校)」へ行きました。 2限目は,春蘭の里実行委員会の多田さんから「春蘭の里地区の取組について」教えていただきました。  3限目,いよいよ体験学習の開始です。 1班は,稲刈り体験班なのですが,前述の事情で,草履作りを行いました。旧宮地小学校の体育館は,あまり大きくはありませんでしたが,天井はとても高く,後方に大きなキリコが4つも立っていました。壮観でした。 草履作りは思っていた以上に難しく,児童たちも最初はさっぱり理解できませんでした。しかし,たくさんの方々に教えていただき,徐々に自分で作れるようになりました。  これが完成した草履です。とはいっても,時間内(4限目終了まで。)に作れたのは,片足分だけ。あとの片足分は,大人の方が作ったものをいただきました。児童たち,大喜びでした。何でも,これを履いていると,家の中がきれいになるとのこと。早速,「家に帰ったら履こうっと。」と言っている児童もいました。しかし,何だかもったいないような気がしますね。家がきれいになるということは,代わりに何かが汚れるということですから。  草履作りをお世話くださったのは,八坂さん。能登町独自の作り方を伝授してくださいました。 その他,県推進室の山口さん,県奥能登土木事務所の中田さん,春蘭の里実行委員会会長の中本さんがお世話くださいました。児童たちは,大人の方々と仲良く慣れたことを心から喜んでいました。「友だちになったよ。」とうれしそうに語る顔を見て,稲刈りはできなかったけど,いい体験ができたんだなと嬉しくなりました。  2班は,原始体験班。火起こしセット(?)で火を起こし,点火した火を使って米を炊くのです。 児童たちは,6月にも真脇で同じ体験をしています。しかしその時は,自分たちだけでは点火させることができませんでした。そこで,今回こそはと燃えていました。 そして結果は,見事成功。みんな充実感いっぱいでした。(もちろん,指導者の方々からの適切な助言のたまものでしょうが。)  次は,空き缶にお米を入れて研がなくてはなりません。しかし,肝心の空き缶がありません。そこで多田さんが,こっそりこの班の児童だけにジュースを飲ませてくれたのです。(後に,他班児童から非難囂々でしたが。) 薪は勢いよく燃え,缶の中の水はあっという間に沸騰してきました。いよいよここからです。沸騰してもまだ米はご飯になっていません。「始めちょろちょろ中ぱっぱ赤子泣くとも蓋取るな。」でしたっけ?  蒸らしている時間に,お箸を作ることになりました。竹の茎を鉈で切り,作るのです。これは意外に簡単。すぐに作ることができました。 食事です。多田さんが,缶の上部を鉈で切ってくれました。中をのぞき込む児童たち。するとそこには,ほかほかの真っ白いご飯が詰まっていました。食べようとする児童に多田さんが一言。「校長先生と浅見先生に一口食べてもらってからです。」何と素晴らしいお言葉。  味はというと,これがまた本当においしいものでした。聞き損なったのですが,恐らくは,春蘭の里で作った新米だったのではないでしょうか。児童たち,一心不乱に食べていました。他班児童の視線にも動ぜずに。 ちなみに,この体験の後,学校へ帰って給食を食べることになったわけですが,彼らが給食を残すということはありませんでした。それどころかお代わりをした児童もいました。さすがです。  3班は,薪割り体験班。彼らは再びバスに乗り,近くにある炭焼き小屋へ移動しました。ここでは,「満作の宿」の松井さんが,これまでずっと炭焼きをやってこられたのだそうです。ただ,小屋の茅葺き屋根はかなり傷んでいて,補修が必要な状態でした。(ブルーシートで応急処置はしてありましたが。)昔ながらの景観を保つというのは,大変なことなのです。(トタン屋根にすれば簡単なのですが,「景観」を考えて,そうしていないとか。)  小屋の中には,炭焼き窯がありました。よく手入れされていて,外側も中も美しい状態でした。本来であれば,炭焼きをしているところを見学したかったのですが,今は炭焼きの時期(冬)ではなく,準備段階でした。 児童たち,中に入ってみて,空間の広さを体感していました。炭焼きの際には,中の温度が360度になると聞き,びっくりしていました。作った炭は,主に地元の方々に買ってもらっているそうです。  この班には,松井さん(小豆色のズボンを履いている方です。)の他,県推進室の牧畠さん,県奥能登土木の大窪さん,能登町建設課の綱屋さん,奥能登みちづくり協議会景観部会長の秋谷さんがお世話くださいました。 ちなみに,私は,炭焼きに関しては,かなり経験があります。過去に,輪島市立三井小学校にて,10回以上炭焼きをしました。松井さんの炭窯は,三井小の炭窯とよく似ていて,なんだかもう一度やってみたくなりました。  この後,こぶしに戻り,薪割り体験を行いました。男子2人は喜んで何度も体験させてもらったのですが,女子1人はなかなかやろうとしません。自信がないとのことだったので,松井さんや,こぶしにいた大人の人たちが何人も集まり,いろいろアドバイスしてくださいました。おかげで最後に上手に割ることができました。 これにて体験学習(里山体験)は終了。児童全員で再びバスに乗り込み,学校へ向かいました。  ちなみにこれは,こぶしの前で撮った写真です。(この他,大人が,私ともう一人いました。)6年生11名のために,たくさんの方々が応援してくださったのが分かりますね。皆さん,本当にありがとうございました。また機会がありましたら,どうかよろしくお願いいたします。 (2日後,北國新聞に,この体験の様子がカラー写真付きで紹介されていました。ご覧になりましたか?)  5限目,多目的教室で,班新聞作りを行いました。各班ごとに,自分たちの体験を模造紙に表すのです。6限目の後半には発表会があるので,急ピッチで作らなければなりません。かなり厳しいスケジュールでした。しかし,児童たち,なんとかぎりぎり間に合いました。新聞そのものも一切の手抜きはなく,完璧でした。大人の方々も感心していました。(今年は,これまですでに何枚も壁新聞を書いてきていたので,慣れていたのもありました。)  1班から3班まで,順番に発表。各班の発表毎に他の班の児童たちから質問が出ました。(なにせ,他の班の児童たちは,その活動に参加していないので,本当に聞きたいことが次々にあったのです。)発表している児童たちも,嬉しそうに質問に答えていました。 8時35分から始まったいしかわ景観教室も,15時45分に終了。長かった,そして楽しかった一日が,あっという間に終わりました。みんな,ご苦労様でした。 |