ものづくりに誇りを、未来を創る力に。
令和8年4月、伝統ある小松工業高校の校長として着任いたしました、矢部篤雄(やべあつお)でございます。
春の息吹とともに、希望に満ちた新入生を迎え、全校生徒が新たな一歩を踏み出すこの時期に、本校の一員となれたことを心より光栄に存じます。
さて、私たちの社会は今、かつてないスピードで変化しています。デジタル技術の進歩や持続可能な社会への転換が求められる中で、技術者に必要な資質も多様化しています。しかし、時代がどれほど移り変わろうとも、変わらない価値があります。それは、自らの手で形を生み出す「ものづくりの精神(技術者魂)」です。
「ものづくり」に誇りを持てる学び舎として
私は校長として、生徒一人ひとりが「ものづくり」に対して、心からの誇りを持って学べる環境づくりを最優先に掲げます。小松工業高校での学びは、単なる知識の習得ではありません。図面を引き、素材と対話し、試行錯誤を繰り返しながら一つの製品を完成させるプロセスには、論理的思考、忍耐力、そして何より「誰かの役に立ちたい」という純粋な創造への喜びが詰まっています。生徒たちが実習室の機械に向き合う時、その瞳が情熱で輝き、自らの技術が未来の社会を支える基礎になるのだという確信を持てるよう、最新の設備と、何より一人ひとりに寄り添う教職員の熱意ある指導を徹底してまいります。
「部活動」で育む、折れない心と絆
また、本校が大切にするもう一つの柱が、活発な部活動の推進です。「運動部・文化部」、そして工業高校ならではの「ものづくり系部活動」。それぞれのフィールドで、生徒たちが高い目標を掲げ、仲間と切磋琢磨する時間は、かけがえのない財産となります。
部活動は、勝利や成果を目指す過程で、礼儀やチームワーク、そして困難を乗り越える「レジリエンス(折れない心)」を学ぶ場です。私は、生徒たちが学業だけでなく、部活動にも全力で打ち込める環境を整え、学校全体に活気と笑顔が溢れる活気ある校風を継承し益々発展させていきたいと思います。
地域・保護者の皆様へ
教育は学校だけで完結するものではありません。地域の産業界や保護者の皆様との強固な連携があってこそ、生徒たちは健やかに成長できます。「小松工業高校で学んでよかった」と生徒が、そして「小松工業高校に通わせてよかった」と保護者の皆様に思っていただけるよう、全力を尽くしてまいります。
本校の生徒たちが、確かな技術と豊かな人間性を備え、堂々と社会へ羽ばたいていく姿を、共に見守り、支えていただければ幸いです。結びになりますが、皆様の変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げ、着任の挨拶とさせていただきます。
令和8年4月吉日 石川県立小松工業高等学校 校長 矢部 篤雄
3年間の勤務を終え、本校での校長職を退任します。3年で、合計地球約1周分の距離 、生徒の夏休み全てに相当する時間を通勤に費やした計算になります。朝5時起きということもあってなかなかきつかったのですが、生徒諸君と挨拶を交わすと平気になりました。
挨拶はコミュニケーションの基本中の基本であり、本校では教師の呼びかけ・指導に生徒は素直に従ってくれています。結果、外部からのお客様からも再三褒めていただき、校長としてうれしく思いました。その態度・姿勢はきっと社会に出てからも役立つことでしょう。加えて集会での集まり・態度はとても良いものでした。校舎は古いけど施設設備は新しく、清潔かつ整理整頓されていました。本校伝統の自校体操の練習風景はK-POPアイドルのダンスレッスンのようで、やっている生徒達はハードだと思いますが、見ている自分は感心させられっぱなしでした。
これらは、先生方の指導の賜物であり、指導に応える生徒諸君の人間力は高いと思います。必ずやそれぞれの人生を支える形のない財産になるはずです。
参画しているラジオ番組の「ものづくりの街のものづくり高校」というフレーズがとても気に入っていました。卒業生の多くが就くものづくりという仕事は、AIで置き換えることが難しい仕事の筆頭と言われています。現場仕事、ものづくりを大切に、自信とプライドを持って、地域産業を支えて欲しいと思います。
在任中は多くの得難い体験ができました。一方でやり残したこともたくさんありますがしかたがありません。全部できるわけはありません。ただ、校内に無理を言って、展示・作業スペース”こま工gallery(仮称)”を作ることができました。これから少しずつ充実させていくことになりますが、 外部のお客様、特に中学生にぜひ見てもらいたい空間です。
PTA、同窓会には、親しくしていただきました。生徒を静かに、しかし強力かつ確実に支えてただいた点に感謝でいっぱいです。
3年間私は、次のように生徒に言い続けました。
「高校の友人は一生の財産、高校生活は一生の宝物」
そうしてあげられたかどうかはわかりませんが、本当に幸せな時間を過ごせました。関係の皆様、本当にありがとう ございました。
令和8年3月31日 石川県立小松工業高等学校
校長 室田 昌一
●中学生の皆さんへ
本校は、地域に大切にされ、生徒が輝く学校です。小松工業高校でかけがえのない3年間をすごしてみませんか?
自作のテンセグリティに乗る宇宙飛行士のフィギュア
今日は終業式・離任式等を行いました。
離任式ではそれぞれに期間の長短はありますが、ご尽力いただいた先生方に別れを告げました。
私もこの度校長職を終え役職定年となります。思い入れたっぷりの話をして退任式を終えました。最後は私の音頭で全員で「石川県立小松工業高等学校、万歳!!」と万歳三唱をしました。突然のお願いに全力で応えてくれた生徒諸君・先生方、本当にありがとうございました。
なお、それに先立ち校長室で一連の式の最終確認を行っているときにうれしいサプライズがありました。なんと、初任の学校で始めて担任をした皆さんから退任祝いのお花が届いたのです。あまりに驚くとかえって冷静になるものです。今までの苦労が報われた思いがして、終業式・離任式等を清々しい気持ちで堂々と、そして粛々と行うことが出来ました。まさに教師冥利に尽きると思います。贈ってくれたみんなに感謝です。教師は生徒の成長を日々感じるとともに人と人との出会いに支えられることで、重責に耐え、激務をこなすことができるのではないでしょうか。

建設科1・2年生が県教育委員会の震災学習プログラムとして、七尾・志賀方面に行って来ました。幸運にも私も同行することができました。小松は能登から距離があって奥能登に行くには無理があり、七尾・志賀でもあまり多くの時間を取れませんでしたが、生徒は大いに学んでくれたようです。
報道などで今までさんざん見聞きしてはいますが、実際に自分の目で見ることで感じるものは違うと思います。生徒にはとにかくしっかり自分の目でよく見て欲しいと伝えました。特に今回参加の生徒は土木・建築を学んでいる建設科の生徒であり、将来復旧復興に対し、現場で重要な役割を果たす人材です。多くの生徒がそれぞれに復旧復興にかける思いがあるのではないかと思います。暑さが気になる季節ではありましたが、県内高校として7/3の羽咋工業高校さんについで2番手と、なるべく早い段階で実施することができて、今後の学習のモチベーションにもつながるものと期待しています。
学校長としては、できれば、地域のインフラストラクチャーや建物内の電気工事を担う電気科にも見せたかったのですが、事情によりかないませんでした。その代わりに参加した生徒には学校に戻ってからそれぞれの言葉で電気科に限らず他の生徒に伝えて欲しいと話をしました。
本当に限られた短い時間ではありましたが、地域を支える貴重な人材として期待されている若者である本校生徒にとっては充実した時間になったものと思います。建設科の保護者の皆様におかれましては、ぜひ、お家でも話題にしていただけると助かります。

和倉では護岸工事のために先に海に道を作っている様子も見ることができました。

福浦港では写真を使った説明に加え、護岸の擁壁が海側に倒れているのを見ることができました。